事故物件と思われる物件を内覧したのは、何年も昔のある夏の季節でした。建物の階段のあたりから、なんとなく変な気配を感じて、部屋に入ったとき、ヤバイとおもいました。お香と何かが混ざったにおいがきつかったからです。その時着ていた洋服も、バッグも何もかも、捨てました。勿体ないとか言っていられませんでした。それ以来、私は少し謙虚で物静かな人間になったように思います。生きていくことはただ事ではないと、全く心から笑えなくなりました。なるべく一人暮らしをしないように周りにアドバイスしています。これからも、ことなかれ主義で生きて行こうと思います。
